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地域包括ケアと介護経営 保険内外の戦略的な組み合わせ 総合事業が足がかりに

  • 東北福祉大学教授・経済学博士 小笠原 浩一

      東北福祉大学の小笠原浩一教授は、経営・人材の両面で、地域を支える事業者にシフトする意義は大きいという。「保険外」も選択肢の1つだ。

     「売上げの主要部分が保険給付である介護サービス事業にあっても、経営資源活用の効率化と顧客開拓の両輪で収益性の改善・向上を図るという原則に変わりはありません。  車の両輪のうち、顧客マーケティングの重要性が増しています。報酬基準において予防、重度、認知症に給付が誘導され、給付自体がギリギリの水準まで低減するにしたがって、サービスの必要性が存在するにもかかわらず供給が行われない状態や潜在的なニーズをサービス利用につなげ難い状態、つまり「見逃された市場」(ミシング・マーケット)が拡大していきました。限定された範囲のニーズに対し競争的な供給状態が発生する不健全な市場の状態です。新規市場の開拓に取り組み、顧客を掘り起し、継続的なサービス利用へとつなげるためには、「見逃された」領域に対応するサービスを積極的に創り出すことと、制度内サービスについては顧客の希望と納得を重視する協働的なサービス創造の手法を開発することが決め手になります。  規制緩和の議論からは選択的介護とか複合(混合)介護とか呼ばれる手法ですが、事業経営の世界では伝統的で常識的な戦略です。給付費の動向や逼迫する人材市場に事業の身の丈を合わせれば窮屈になります。民間事業者としての自由な発想から、制度事業と制度外事業の戦略的な組み立てを考える自然体の経営が求められます。」 (以下略)

  • (2017/08/10)
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